「地域名+症状」で少額でも成果を出す方法
整骨院がリスティング広告を少額予算で始めるための考え方。地域名+症状の掛け合わせキーワード、あはき法に準拠した広告文、月額5〜15万円の予算配分を解説します。

整骨院のリスティング広告は月5〜15万円で始められる
整骨院のリスティング広告は、月5万円からでも始められます。テレビCMや折込チラシのように数十万円を一括で投じる必要はありません。Google広告には最低出稿額がなく、日予算1,700円(月約5万円)からでも配信できます。
整骨院の商圏は院から半径3〜5km程度。この狭いエリアに絞って広告を出すなら、そもそも大量のインプレッションは発生しません。都心の駅前立地でもなければ、月5〜15万円の予算で十分にカバーできる検索ボリュームです。
実際に動かしてみると分かりますが、狭いエリアで症状に絞ったキーワードに出す場合、月の予算を使い切らないケースも珍しくありません。予算を大きく取りすぎて余るより、小さく始めてデータを見ながら増やす方が現実的です。
狙うべきは「地域名+症状」の掛け合わせキーワード
整骨院の広告で成果が出やすいのは「地域名+症状」の掛け合わせキーワードです。「渋谷 腰痛 整骨院」「練馬 骨盤矯正」「川崎 肩こり 整体」のように、場所と悩みが組み合わさった検索語句を狙います。
なぜこの組み合わせが効くのか。理由は単純で、この検索をしている人は「今まさにその症状で困っていて、近くの院を探している」からです。来院意思が最も高い層に直接リーチできます。
症状キーワードは院の得意分野から選ぶ
すべての症状を網羅する必要はありません。院として得意な施術、あるいは来院頻度が高い症状に絞ります。腰痛が多い院なら腰痛系のキーワード、スポーツ障害に強い院ならスポーツ系のキーワード。5〜10個に絞って完全一致で登録するのが基本です。
(最初から30個も40個もキーワードを登録する院がありますが、月5万円の予算を30個に分散させたら1キーワードあたり月1,700円。まともにデータが取れません)
地域名は「駅名」と「市区町村名」の両方を用意する
「渋谷 腰痛」と「渋谷区 腰痛」、「大宮 整骨院」と「さいたま市 整骨院」。同じエリアでも、駅名で検索する人と市区町村名で検索する人がいます。両方のパターンを登録しておくと取りこぼしが減ります。
あはき法に準拠した広告文の書き方
整骨院の広告文を書くときに避けて通れないのが、あはき法(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律)の広告規制です。柔道整復師法にも同様の規定があります。
使ってはいけない表現
あはき法第7条、柔道整復師法第24条では、広告できる事項が限定列挙されています。以下のような表現は広告文に使えません。
- 「治る」「改善」「効果がある」など治療効果を示唆する表現
- 「交通事故専門」「腰痛専門」など専門性を強調する表現
- 「口コミNo.1」「地域最安」など比較や最上級表現
- ビフォーアフター写真やお客様の声
(「え、何も書けないじゃないか」と思うかもしれません。気持ちは分かります。でも、書ける内容は意外とあります)
使える訴求ポイント
法律で広告が認められている情報は、施術者の氏名・住所、施術所の名称、電話番号、施術日・施術時間、駐車場の有無などです。加えて、厚生労働省のガイドライン(出典 厚生労働省「あはき法・柔整法等の広告ガイドライン」)を踏まえると、広告文で訴求できるポイントは以下のように整理できます。
- 院名、所在地、最寄駅からの距離(「渋谷駅徒歩3分」など)
- 施術時間・受付時間(「20時まで受付」「日曜営業」など)
- 予約制かどうか(「完全予約制」「当日予約OK」など)
- 施術者の経歴や資格(柔道整復師、鍼灸師など国家資格)
これらを組み合わせるだけでも、十分に差別化できる広告文は作れます。「渋谷駅3分・20時まで受付・国家資格保有の柔道整復師が施術」。これだけで情報量としては十分です。
「整骨院」単体のキーワードは競合が多く単価が高い — 避けた方がいい
「整骨院」の1語だけで検索する人は、情報収集段階のケースが大半です。どの院に行くか決めていない、そもそも整骨院と整体院の違いを調べているだけ、という人も含まれます。
このキーワードで広告を出すと、クリック単価は高く、コンバージョン率は低くなりがちです。Google広告のキーワードプランナーで「整骨院」を調べると、上位表示の入札単価目安は数百円〜1,000円以上になることが確認できます。月5万円の予算で1クリック1,000円だと、月50回しかクリックされません。しかもその50回のうち来院につながるのはごくわずかです。
「整骨院 求人」「整骨院 開業」「柔道整復師 試験」のような来院意思がゼロの検索語句にも予算が流れます。少額予算で戦うなら、「地域名+症状」の掛け合わせに絞り、単体キーワードは除外KWに入れてしまった方が賢明です。
広告の配信エリアは院から3〜5km圏内に絞る
整骨院の商圏は限られています。徒歩や自転車で通える範囲、車で15分以内のエリア。都市部なら半径3km、郊外なら5kmが一つの目安です。
Google広告では、住所指定+半径で配信エリアを設定できます。院の所在地を中心に半径3kmで設定すれば、そのエリア内で検索したユーザーだけに広告が表示されます。
エリアを絞ることには二つのメリットがあります。一つは予算の無駄を減らせること。自院に通えない場所にいる人にクリックされても来院にはつながりません。もう一つは広告文に地域名を入れやすくなること。「〇〇駅すぐの整骨院」と書けば、地元の人は自分のことだと感じてクリックしやすくなります。
(全国配信している整骨院の広告を見かけることがありますが、あれは予算の大半を捨てているようなものです)
ホットペッパーやエキテンの掲載費と比較して判断する
整骨院の集客手段として、ホットペッパービューティーやエキテンに月額を払っている院は多いです。ホットペッパービューティーのプラチナプランは月額5万円前後、エキテンの有料プランは月額5,000〜50,000円程度(出典 エキテン公式サイト)。
リスティング広告と比べたときの違いは「自分でコントロールできるかどうか」です。ポータルサイトは掲載料を払い続ける限り表示されますが、表示順位や掲載フォーマットは運営側のルールに縛られます。競合院が同じページに並ぶため、差別化もしにくい。
リスティング広告は、キーワード・エリア・広告文・予算のすべてを自分でコントロールできます。データも自分の管理画面で確認でき、どの検索語句からどれだけクリックされたかが分かります。
ただし、両方やめてリスティング広告に一本化するのが正解とは限りません。ポータルサイトからの流入がすでに安定しているなら、広告は追加の集客チャネルとして位置づけるのが現実的です。まずは月5万円のリスティング広告を併走させてみて、どちらの費用対効果が高いか3ヶ月ほどデータを取ってから判断しても遅くはないです。
ポータルサイトに依存するリスク
ポータルサイトの掲載をやめた瞬間に問い合わせがゼロになるなら、集客を100%他社のプラットフォームに依存している状態です。掲載料の値上げ、掲載条件の変更、ポータルサイト自体のサービス終了。こういったリスクは常にあります。
自院のホームページを持ち、リスティング広告で直接集客できる仕組みを作っておくことは、依存リスクの分散でもあります。
最後に
整骨院のリスティング広告は、月5〜15万円の少額予算でも成果が見込めます。ポイントは「地域名+症状」の掛け合わせキーワードに絞ること、あはき法に準拠した広告文を作ること、配信エリアを院の商圏に合わせること。この3つを押さえるだけで、無駄のない広告運用が可能です。
ただし、キーワードの選定や除外KWの設定、あはき法への準拠など、最初の設計部分は専門知識が必要です。社内にGoogle広告の経験者がいない場合は、広告運用の支援を依頼する方が結果的に安くつくケースが多い。
サイシアでは、整骨院・接骨院のリスティング広告運用を支援しています。あはき法に準拠した広告設計から、キーワード選定、配信エリア設定、月次レポートまで一括で対応可能です。まずはお気軽にご相談ください。
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