「相続登記×地域名」で成果を出す方法
司法書士事務所がリスティング広告で相談を増やすための考え方。相続登記・不動産登記など業務別のキーワード戦略、月額5〜15万円の予算配分を解説します。

司法書士のリスティング広告は月5〜15万円で始められる
司法書士事務所のリスティング広告は、月5万円からでも十分に始められます。テレビCMや新聞広告のように数百万円の予算は必要ありません。Google広告には最低出稿額がなく、日予算1,700円(月約5万円)からでも配信可能です。
司法書士事務所の商圏は限られています。事務所から車で30分〜1時間程度のエリアが現実的な対象範囲。この狭いエリアに絞って広告を出すなら、大量のインプレッションは発生しません。月5〜15万円の予算で十分にカバーできる検索ボリュームです。
しかも、司法書士の案件単価は比較的高い。相続登記で1件あたり6〜15万円、会社設立で8〜15万円程度の報酬が見込めます。月10万円の広告費で1件受任できれば、広告費は十分にペイします。2件受任できれば利益が出る計算です。
「相続登記×地域名」が最も費用対効果の高いキーワード
リスティング広告で司法書士事務所が最初に狙うべきキーワードは、「相続登記 〇〇市」「相続登記 司法書士 〇〇区」のような、相続登記と地域名の掛け合わせです。
理由は3つあります。
検索意図が明確
「相続登記 〇〇市」で検索する人は、「近くの司法書士事務所に相続登記を頼みたい」という意図がはっきりしている。情報収集段階ではなく、依頼先を探している段階の検索です。広告をクリックした後の問い合わせ率が高い。
相続登記義務化の追い風
2024年4月からの相続登記義務化で、このキーワードの検索ボリュームは増加傾向にあります。「相続登記しないといけないらしいけど、どこに頼めばいいかわからない」という人が増えている。この需要を広告で取り込めます。
競合が少ない
「弁護士 〇〇市」や「税理士 〇〇市」と比べて、「相続登記 〇〇市」でリスティング広告を出している事務所はまだ少ないのが実情です。大手法人事務所が「債務整理」「過払い金」に広告予算を集中させている一方で、相続登記のキーワードは比較的空いている。クリック単価も300〜800円程度に収まることが多く、少額予算で戦いやすい領域です。
業務別にキーワードを分けて考える
相続登記以外にも、業務別にキーワードを設定することで、さまざまな検索ニーズに対応できます。
相続登記系(最優先)
「相続登記 〇〇市」「相続 名義変更 〇〇市」「相続登記 費用」「相続登記 司法書士 近く」
義務化の影響で検索ボリュームが増えており、費用対効果が最も高い。広告予算の50〜60%をここに配分するのがおすすめです。
会社設立系
「会社設立 〇〇市」「合同会社 設立 司法書士」「株式会社 設立 費用」
起業を検討している人が検索するワード。案件単価が高く(報酬8〜15万円)、1件の受任で広告費を回収しやすい。広告予算の20〜30%を配分。
不動産登記系
「不動産登記 〇〇市」「所有権移転 司法書士」「抵当権設定 費用」
不動産売買のタイミングで検索されるワード。ただし、不動産会社経由の紹介で受任するケースが多いため、広告での費用対効果は相続登記ほど高くないことがある。余裕があれば出稿する程度で構いません。
避けた方がいいキーワード
「司法書士」単体や「登記」単体のような広すぎるキーワードは避けた方が無難です。検索意図が不明確で、クリック単価も高くなりがち。「司法書士 試験」「司法書士 年収」のような、依頼意思のない検索にも予算が流れます。
配信エリアは事務所の商圏に合わせて絞る
リスティング広告では、広告を表示するエリアを市区町村単位や半径指定で設定できます。司法書士事務所の場合、事務所から半径15〜30km程度が現実的な配信エリアです。
エリアを絞るメリットは、予算の無駄を減らせることと、広告文に地域名を入れやすくなること。「〇〇市の相続登記|〇〇司法書士事務所」と書けば、その地域の人は「近くの事務所だ」と認識してクリックしやすくなります。
エリア設定の注意点
Google広告のエリア設定には「この地域にいるユーザー」と「この地域に関心を示しているユーザー」の2種類があります。初期設定では両方が含まれるため、他県にいる人が「〇〇市 司法書士」と検索した場合にも広告が表示されます。
司法書士事務所の場合、基本的には「この地域にいるユーザー」に絞った方が無駄なクリックを減らせます。ただし、相続登記の場合は「親の実家がある地域の司法書士を遠方から探す」ケースもあるため、完全に除外するかどうかは事務所の判断次第です。
広告文で伝えるべきことは3つだけ
司法書士事務所のリスティング広告文で効果的な訴求ポイントは、シンプルに3つです。
業務の明示
「相続登記」「会社設立」など、具体的にどの業務に対応しているかを広告文に明記する。「登記のことならお任せ」では抽象的すぎて、何を頼めるのかが伝わりません。
費用の目安
「相続登記 6万円〜」「初回相談無料」のように、費用の目安を広告文に入れる。費用がわからないと問い合わせのハードルが上がるため、目安だけでも出すのが効果的です。
地域名
「〇〇市の相続登記」「〇〇駅から徒歩5分」のように、地域名やアクセス情報を入れる。近くの事務所であることが伝わるだけで、クリック率は上がります。
(「親切・丁寧」「安心・信頼」のような抽象的なフレーズは、どの事務所でも言えることなので差別化になりません。具体的な数字と地域名が入っている方が効果的です)
広告のリンク先は業務別ページに設定する
リスティング広告のリンク先(ランディングページ)をトップページに設定している事務所が多いですが、これは効率的ではありません。「相続登記 〇〇市」で検索した人が、トップページに飛ばされて自分で相続登記のページを探す、というのはストレスです。
「相続登記」の広告なら相続登記の専門ページ、「会社設立」の広告なら会社設立のページに直接リンクさせる。検索ワードと広告文とリンク先のページが一貫していると、広告の品質スコアが上がり、クリック単価が下がる効果もあります。
業務別の専門ページがまだない場合は、まずページを作ることが先決です。広告をかける前に受け皿を整えておかないと、広告費が無駄になります。
成果の判断は3ヶ月を目安にする
リスティング広告は即効性がありますが、最初の1〜2ヶ月はデータ収集と調整の期間だと考えておくのが現実的です。どのキーワードにクリックが集まるか、どの広告文の反応がいいか、どの時間帯に問い合わせが多いか。これらのデータを見ながら設定を最適化していきます。
3ヶ月程度の運用で、月あたりの問い合わせ数と1件あたりの獲得コストがある程度見えてきます。相続登記の案件単価が6〜15万円として、1件の問い合わせを獲得するのに広告費が3万円かかっているなら、十分に採算が合います。
(「広告を出したのに1ヶ月で問い合わせが来なかった」とやめてしまう事務所がありますが、少額予算の場合は最低3ヶ月は見た方がいい。月5万円の予算で1ヶ月だけ試しても、統計的に意味のあるデータが集まりません)
最後に
司法書士事務所のリスティング広告は、「相続登記×地域名」に絞れば月5〜15万円の少額予算でも成果が見込めます。相続登記義務化の追い風もあり、今は広告を始めるタイミングとしては非常にいい時期です。
大事なのは、広いキーワードに予算を分散させるのではなく、最も費用対効果の高い「相続登記×地域名」に集中させること。そして、広告のリンク先に相続登記の専門ページを用意しておくこと。この2つを押さえるだけで、少額でも着実に問い合わせを増やせます。
サイシアでは、司法書士事務所のリスティング広告運用を支援しています。キーワード設計から配信エリア設定、広告文の作成、月次レポートまで一括で対応可能です。まずはお気軽にご相談ください。
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