クリニックの地域名検索対策
「地域名+診療科目」で検索したとき自院を上位に表示させるための方法。Googleマップ対策、自社サイトの地域対策、EPARK等のポータルと戦わない戦略を解説します。

「地域名+診療科目」の検索結果を取れるかどうかで新患数が決まる
患者がクリニックを探すとき、最も多い検索の仕方が「地域名+診療科目」です。「渋谷 内科」「世田谷 皮膚科」「横浜 小児科」。このキーワードで自院が検索結果に表示されるかどうかが、新患獲得の分かれ目になります。
「地域名+診療科目」の検索結果は、大きく3つのエリアに分かれます。最上部にGoogleマップの枠(ローカルパックと呼ばれます)が3件表示され、その下に通常の検索結果(自然検索)が並ぶ。自然検索の上位にはEPARKやドクターズ・ファイルなどのポータルサイトが占めていることが多い。
この構造を理解した上で、自院をどこに表示させるかの戦略を立てる必要があります。結論から言うと、Googleマップの枠に入ることが最優先で、次に自院のホームページを自然検索の上位に表示させる。ポータルサイトとは正面から戦わず、共存する方が現実的です。
Googleマップの上位3枠に入るのが最も効果が高い
「地域名+診療科目」で検索したとき、最も目立つ場所にあるのがGoogleマップの枠です。ここに表示される3件のクリニックは、他のどの検索結果よりもクリック率が高い。
Googleマップの順位を決める要素は、Googleが公式に3つ挙げています。「関連性」「距離」「視認性の高さ」です(出典 Google ビジネスプロフィール ヘルプ)。
関連性を高めるために診療内容を詳しく登録する
関連性とは、検索キーワードとビジネスプロフィールの内容がどれだけ一致しているかです。「渋谷 皮膚科」と検索されたとき、ビジネスプロフィールに「皮膚科」が登録されていなければ表示されにくくなります。
Googleビジネスプロフィールの「カテゴリ」「サービス」「ビジネスの説明」に、診療科目と対応疾患を具体的に登録してください。メインカテゴリは「内科クリニック」「皮膚科クリニック」など最も主要な科目を選び、追加カテゴリで他の科目を登録します。
距離はコントロールできないが、対策エリアは絞れる
距離は検索者の現在地からクリニックまでの物理的な距離です。ここはコントロールしようがありません。ただし、距離が遠くても口コミの数や評価が高ければ上位に表示されるケースはあります。
口コミと情報の充実度で「視認性」を上げる
視認性の高さは、そのクリニックがどれだけ知られているかを示す指標です。口コミの数と評価、ホームページの充実度、他のWebサイトからの言及などが影響します。口コミを継続的に集め、プロフィールの情報を充実させ、ホームページと紐づけることで、視認性は着実に上がっていきます。
自院のホームページに「地域名」を正しく入れる
Googleマップの対策と並行して、自院のホームページを自然検索の上位に表示させるための対策も行います。
タイトルタグとページ内容に地域名を含める
ホームページのタイトルタグ(ブラウザのタブに表示される文字列)に地域名と診療科目を入れてください。「〇〇内科クリニック|渋谷区の内科・小児科」のような形です。
トップページだけでなく、各診療科目のページにも地域名を含めます。「渋谷の皮膚科 — ニキビ・アトピー・蕁麻疹の治療」のように、地域名と診療内容が自然な形で入っていること。不自然にキーワードを詰め込むと逆効果なので、患者が読んで違和感のない範囲で盛り込んでください。
アクセスページに最寄り駅からの経路情報を充実させる
アクセスページは地域名での検索対策にも効果があります。最寄り駅名、バス停名、周辺のランドマーク名をページ内に含めることで、さまざまな地域キーワードとの関連性が高まります。
「渋谷駅ハチ公口から徒歩5分」「宮益坂を上って右折」のように、具体的な経路を文章で記載する。Googleマップの埋め込みだけでなく、テキストで経路を書いておくことが検索対策として意味を持ちます。(地図の埋め込みだけでアクセスページを終わらせているクリニック、もったいないです)
診療科目ごとに独立したページを作ると検索で有利になる
「内科・小児科・アレルギー科」をすべて1ページにまとめているクリニックがありますが、検索対策の観点からは科目ごとにページを分けた方が有利です。
「渋谷 内科」で検索する患者と「渋谷 小児科」で検索する患者は、知りたい情報が違います。内科のページには生活習慣病や風邪の診療について書き、小児科のページには予防接種や乳幼児健診について書く。ページの内容がキーワードと一致していればいるほど、検索結果に表示されやすくなります。
各科目のページには、対応する主な疾患・症状の一覧、診療の流れ、初診時の持ち物、特に力を入れている分野の解説を含めてください。文章量としては、1科目あたり1,000〜2,000字程度が目安です。100字程度の概要しか書いていないページは、Googleから「内容が薄い」と判断されて上位表示されにくくなります。
EPARKやドクターズ・ファイルなどのポータルとは正面から戦わない
「地域名+診療科目」の検索結果で、自然検索の上位をポータルサイトが占めているケースが多いです。EPARK、ドクターズ・ファイル、病院なび、Calooなど。これらのサイトは大量のクリニック情報を掲載しており、ドメインの強さと情報量でクリニック単体のホームページを圧倒しています。
ポータルとの競合を避ける方法
ポータルサイトと正面から検索順位を争うのは現実的ではありません。代わりに、ポータルサイトにも自院の情報を掲載し、そこからの流入も取り込む戦略が賢いやり方です。
EPARK、ドクターズ・ファイルなどに自院の情報を正確に登録し、診療内容、写真、診療時間を充実させる。ポータルサイト経由でクリニックを知った患者が、次にホームページを見に来る。この流れが一般的な患者の行動パターンです。
ポータルサイトの掲載情報とホームページの情報は必ず一致させてください。営業時間、電話番号、住所。これらが食い違っていると患者が混乱します。(ポータルには旧住所、ホームページには新住所、Googleマップは電話番号が違う。こういうクリニック、本当にあります)
ポータルが弱いキーワードを狙う
ポータルが強いのは「地域名+診療科目」のようなシンプルなキーワードです。一方、「渋谷 ニキビ治療」「世田谷 子供 アレルギー検査」のように症状や治療内容が具体的なキーワードでは、ポータルサイトよりもクリニックの個別ページが上位に来ることがあります。
自院のホームページに、具体的な疾患・症状について解説するページやコラムを作っておくと、こうしたロングテール(具体的で検索ボリュームは少ないが確度の高いキーワード)で流入を獲得できます。「渋谷 ニキビ治療」で検索してたどり着いた患者は、まさにその治療を受けたい人です。来院する確率が高い。
Googleマップとホームページの情報を一致させることが大前提
地域名での検索対策では、Googleビジネスプロフィール、ホームページ、ポータルサイトの3箇所に掲載されている情報が一致していることが大前提です。
特に重要なのが、クリニック名、住所、電話番号の3つ。Googleはこの3つの情報を照合してクリニックの信頼性を評価しています。ホームページには「〇〇内科クリニック」と書いてあるのにGoogleマップでは「〇〇内科」になっている、というような不一致は避けてください。
住所の表記も統一します。「渋谷区渋谷1-1-1」と「東京都渋谷区渋谷1丁目1番1号」は同じ住所ですが、表記が統一されている方がGoogleからの評価は安定します。
ホームページの更新と同時に、Googleビジネスプロフィールとポータルサイトの情報も更新する。この運用ルールを決めておくことで、情報の不一致を防げます。診療時間の変更、新しい医師の着任、新しい診療科目の追加など、変更があったタイミングで3箇所同時に更新してください。
地域密着のコンテンツ発信が長期的な差別化になる
ホームページにブログやコラムを設けて、地域に根差した医療情報を発信するクリニックは、長期的に検索で有利になります。
「インフルエンザ 渋谷 流行状況」「花粉症 世田谷 いつから」のように、地域名と季節性の疾患を組み合わせたコンテンツは、ポータルサイトがカバーしていない領域です。こうした記事を年間を通じて蓄積していくと、地域名での検索で自院のホームページが表示される機会が増えていきます。
ただし、ブログやコラムは「続けられるかどうか」が全てです。月に1本でも構いませんが、3ヶ月で止まるくらいなら最初から始めない方がいい。更新が止まったブログは「このクリニック、ちゃんと運営されているのか」という印象を与えかねません。院長一人で書くのが難しければ、制作会社やライターに外注する選択肢もあります。
最後に
「地域名+診療科目」で検索上位を取るために必要なことは、大きく3つです。Googleマップの情報を正確かつ充実させること。ホームページの各ページに地域名と診療内容を適切に含めること。そして、Googleマップ・ホームページ・ポータルサイトの情報を一致させること。
ポータルサイトと正面から競合するのではなく、ポータルからの流入も取り込みつつ、ポータルがカバーしていない具体的なキーワードで自院のページを上位表示させる。この二段構えの戦略が、クリニックの地域名検索対策としては最も現実的です。
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