Real Estate

ポータル依存から脱却する集客法

SUUMO・HOME'Sへの掲載費が経営を圧迫している不動産会社へ。ポータルサイトに頼らず「地域名+不動産」で自社サイトを上位表示させるための方法を解説します。

ポータル依存から脱却する集客法

ポータルサイトへの掲載費、年間いくら払っていますか

SUUMO、HOME'S、アットホーム。不動産会社であれば、どこかのポータルサイトに掲載しているのが当たり前の状態になっています。毎月の掲載費は安くても数万円、複数のポータルに掲載していれば月20〜50万円。年間で240〜600万円をポータルサイトに支払っている会社も珍しくありません。

問題は、この費用が「使い捨て」だということ。今月30万円を払って掲載しても、来月の掲載をやめれば問い合わせはゼロに戻る。ポータルサイトの掲載費は家賃のようなもので、払い続けなければ存在できない。10年間払い続ければ3,000万円以上。でも、自社には何も資産が残りません。

一方で、自社ホームページで集客できる仕組みを作れば、一度作ったページは何年もお客様を連れてきてくれる。サーバー代は月数千円。ポータルの月額費用とは桁が違います。

「でも、自社サイトで集客なんて大手じゃないと無理でしょ」と思われるかもしれません。実はそんなことはない。地域密着の不動産会社だからこそ、特定エリアの検索で上位表示を狙うのは現実的な戦略です。

ポータルサイト依存の3つのリスク

ポータルサイト自体は便利なサービスですし、すべての掲載をやめるべきだとは言いません。ただ、ポータルに頼りきりの状態には明確なリスクがあります。

価格競争に巻き込まれやすい

ポータルサイトのお客様は、基本的に複数の不動産会社を比較しています。同じ物件が複数の会社から掲載されていることも多く、お客様は「どの会社が一番安く、一番早く対応してくれるか」で選ぶ傾向がある。会社の特色や強みよりも、条件の比較で選ばれてしまう。

掲載費が値上がりしても従うしかない

ポータルサイトの掲載費は年々上昇傾向にあります。ポータル側がプラン改定や掲載枠の変更を行えば、不動産会社はそれに従うしかない。集客をポータルに依存していると、値上げされても掲載をやめる選択肢がありません。

問い合わせの質にムラがある

ポータルサイト経由の問い合わせは、一括問い合わせの割合が高い。5社に同時問い合わせをしたお客様に、各社が競って連絡する。結果として、連絡がつかない・他社で決まっていた、という「空振り」が多くなりがちです。対応に費やした時間と労力が無駄になるケースが少なくありません。

「地域名+不動産+種別」の3語キーワードが狙い目

自社サイトで検索上位を取ると言っても、「不動産」という単語だけで全国のポータルサイトに勝とうとするのは無謀です。狙うのは「地域名+不動産+種別」の3語の組み合わせ。

たとえば以下のようなキーワードです。

  • 「〇〇市 中古マンション 駅近」
  • 「△△区 賃貸 ペット可」
  • 「□□町 新築戸建て 相場」
  • 「◎◎駅 ワンルーム 投資」

こうした3語のキーワードは、大手ポータルでも1ページ1ページ対策しきれていない領域。検索ボリュームは1語キーワードより少ないですが、物件を本気で探しているお客様が使うキーワードなので、問い合わせにつながりやすい。

月間検索数が50〜200回程度のキーワードでも、そこから月に2〜3件の問い合わせが来れば十分です。ポータルに頼らない問い合わせが月3件増えるだけで、年間の成約数と売上は大きく変わります。

エリアページを作ると「地域名」の検索で強くなる

自社サイトで地域名キーワードの検索順位を上げるために最も効果的なのが、エリア別のページを作ること。対応しているエリアごとに1ページずつ、その地域の不動産事情を紹介するページを用意します。

たとえば「〇〇市の不動産」というエリアページには、以下のような内容を盛り込みます。

  • 〇〇市の物件相場(中古マンション・戸建て・賃貸それぞれの目安)
  • 〇〇市の住環境(交通アクセス、学校区、商業施設、病院、治安)
  • 〇〇市で物件を探す際のポイント(人気エリアの傾向、今後の開発計画など)
  • 〇〇市の物件一覧への導線

こうした地域情報は、SUUMOやHOME'Sにはほとんど載っていません。ポータルサイトは物件データの集合体であって、地域に根ざした情報を提供する仕組みにはなっていない。地元の不動産会社だからこそ知っている情報、長年そのエリアで営業してきたからこそ書ける情報が、自社サイトの大きな差別化ポイントになります。

エリアページは5〜10地域から始める

対応エリアすべてのページを一度に作る必要はありません。まずは問い合わせが多いエリア、得意なエリアから5〜10地域のページを作成する。1ページあたり1,500〜2,000字程度で十分です。

検索エンジンがページを評価して上位表示するまでには3〜6ヶ月かかるので、早く始めた方が有利。半年後にはエリアページ経由で毎月安定した流入が見込めるようになります。

物件紹介コラムで「今すぐ客」を集める

エリアページに加えて、物件に関するコラム記事を定期的に更新するのも効果的です。

  • 「〇〇市で3,000万円台の中古マンションを探すなら」
  • 「△△駅周辺の家賃相場と住みやすさ」
  • 「ファミリー向け 〇〇区の新築戸建てが注目されている理由」
  • 「投資用ワンルーム 利回り5%以上を狙えるエリアは」

こうした記事は、まさに物件を探している「今すぐ客」が読む内容です。記事を読んで「この会社は地域に詳しそう」と感じたお客様が、そのまま問い合わせてくれる。

コラムの更新頻度は月2〜4本が理想的です。1本あたり1,500〜2,500字。自社で書くのが難しければ、外注するのも一つの選択肢です。大事なのは、地元の不動産会社でなければ書けない具体的な情報が入っていること。どこにでも載っている一般的な不動産知識を並べても、読者には刺さりません。

成功のカギは「ポータルと自社サイトの使い分け」

ポータルサイトの掲載をいきなりゼロにする必要はありません。現実的なのは、自社サイトの集客力が育つまではポータルも併用し、自社サイトからの問い合わせが安定してきたらポータルの掲載プランを段階的に見直していく、という進め方です。

ステップで考えるとこうなります。

  • 最初の3ヶ月 ポータルはそのまま継続。自社サイトにエリアページを5〜10ページ作成、Googleビジネスプロフィールを整備
  • 3〜6ヶ月目 エリアページからの流入が増え始める。コラム記事の定期更新を開始
  • 6〜12ヶ月目 自社サイト経由の問い合わせが月に数件発生。ポータルの上位掲載プランを一段下げてみる
  • 1年目以降 自社サイトとポータルの問い合わせ比率を見ながら、ポータルの予算配分を最適化

1年間で自社サイトへの投資を回収するのは難しいですが、2年目以降は確実にリターンが出始めます。ポータルの掲載費が月30万円だとして、自社サイト経由で月10万円分の問い合わせが取れるようになれば、ポータルの掲載プランを下げて月20万円に。差額の10万円が利益の改善です。

自社サイトの集客力は「会社の資産」になる

ポータルサイトに払った掲載費は、翌月には何も残りません。でも、自社サイトに蓄積したエリアページやコラム記事は、5年経っても10年経ってもお客様を連れてきてくれます。

エリアページが20ページ、コラム記事が50本。これだけのコンテンツが蓄積されたサイトは、「地域名+不動産」に関するあらゆるキーワードでGoogleの検索結果に顔を出すようになる。ポータルサイトではなく自社サイトを指名して訪れるお客様が増えれば、広告費を払い続けなくても安定した集客ができる体制になります。

これは不動産ポータルが台頭する以前、地元の看板や口コミで集客していた時代に近い構造です。違いは、地元の看板の代わりにGoogleの検索結果が「看板」になっているということ。その看板に自社の名前を出すために必要なのが、地域に根ざしたコンテンツを持つ自社サイトです。

最後に

SUUMOやHOME'Sは便利なサービスですが、それだけに頼り続ける経営は、毎月の「家賃」を払い続けているのと同じです。自社ホームページで集客できる仕組みを持てば、ポータルへの依存度を下げて、問い合わせの質も量も自分たちでコントロールできるようになります。

「地域名+不動産+種別」の3語キーワードを狙ったエリアページ作り。これが自社集客の第一歩です。半年後、1年後の問い合わせ数は、今日始めるかどうかで大きく変わります。

サイシアでは、不動産会社の自社サイト集客を支援しています。エリアページの設計からコンテンツ制作、Googleマップ対策まで一貫して対応可能です。「ポータル依存から抜け出したい」という方は不動産会社のSEO・集客支援 サービス詳細はこちらをご覧ください。

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