行政書士HPのページ構成
行政書士事務所のホームページで問い合わせを増やすために必要なページ構成。建設業許可・相続・会社設立など業務別ページの作り方、費用の見せ方、依頼者が安心できる情報の載せ方を解説します。

行政書士は「何をしてくれる人か」が伝わっていない
士業のなかで、一般の人にとって最も馴染みが薄いのが行政書士です。弁護士なら「トラブルの解決」、税理士なら「税金の計算」とイメージできますが、行政書士と聞いてすぐに具体的な業務を思い浮かべられる人はほとんどいません。
これが、行政書士事務所のホームページで最もよくある問題につながっています。トップページに「許認可申請」「各種届出」「法務コンサルティング」と並んでいても、訪問者は「で、自分の困りごとに対応してくれるの?」が分からない。結果、ページを閉じて次の事務所を探しに行きます。
実際に問い合わせが来ている行政書士事務所のサイトには共通点があります。「建設業許可の取得をサポートします」「在留資格(ビザ)の申請を代行します」のように、具体的な業務名で訴求していること。そして、費用の目安が書いてあること。この2つが揃っているだけで、「許認可申請全般を承ります」型のサイトとは問い合わせ数に明確な差が出ます。
業務別ページを作ることが最優先
行政書士事務所のサイトで最も重要なのは、業務別の個別ページです。すべての業務を1ページにまとめてしまうと、「建設業許可 行政書士 地域名」のような検索に引っかかりません。Googleは、そのテーマについて詳しく書いてあるページを評価するためです。
建設業許可のページ
建設業許可は行政書士事務所の主力業務の一つです。「建設業許可 代行」「建設業許可 取得 行政書士」で検索する人は多く、このページがあるかないかで検索からの流入が大きく変わります。
ページに書くべき内容は、建設業許可の種類(一般・特定、知事許可・大臣許可)、取得に必要な要件、必要書類の一覧、手続きの流れ、費用の目安、よくある質問。これだけで2,000字程度のページになりますが、建設業許可を検討している事業者にとっては「この先生に頼めば大丈夫そうだ」と感じる材料になります。
在留資格(ビザ)のページ
入管業務に対応している事務所なら、在留資格のページは必須です。「ビザ申請 行政書士」「就労ビザ 代行」で検索する外国人や、外国人を雇いたい企業からの問い合わせを取れます。
在留資格は種類が多い(就労ビザ、配偶者ビザ、永住許可、経営管理ビザなど)ため、対応している種類を明記しておくことが大事です。すべての在留資格に対応している必要はなく、得意な分野に絞って訴求する方がむしろ刺さります。
相続・遺言のページ
相続関連の業務は、行政書士のなかでもニーズが高い分野です。「遺言書 作成 行政書士」「相続手続き 代行」で検索する人は年々増えています。
ただし、相続は弁護士や司法書士と業務範囲が重なる部分があるため、行政書士が対応できる範囲(遺産分割協議書の作成、相続人調査、遺言書の起案サポートなど)を明確にしておくと、問い合わせ後のミスマッチを防げます。
会社設立のページ
会社を作りたい人が検索するのは「会社設立 手続き」「合同会社 設立 費用」のようなキーワードです。行政書士は定款作成の段階で関わることが多く、司法書士の登記業務と連携して対応するケースが一般的。
このページでは、株式会社と合同会社の違い、設立にかかる実費(登録免許税、定款認証手数料など)、行政書士に依頼した場合の報酬目安を明記しておくと親切です。
農地転用のページ
農地転用は行政書士の独占業務であり、ニーズがあるにもかかわらずWebで情報を発信している事務所が少ない分野です。「農地転用 許可」「農地転用 届出 行政書士」で上位表示を狙える可能性が高く、地方の事務所にとっては有力な集客ページになります。
専門分野を絞った方が問い合わせは増える
行政書士が扱える業務は1万種類以上あると言われていますが、ホームページで全業務を網羅する必要はありません。むしろ、扱う分野を3〜5つに絞って、それぞれのページを充実させた方が成果は出やすい。
理由は2つあります。1つは検索対策。「建設業許可に特化した行政書士事務所」のサイトと、「許認可全般対応」のサイトでは、前者の方が「建設業許可 行政書士」の検索で上位に表示されやすい。Googleは専門性の高いサイトを評価する傾向があるためです。
もう1つは訪問者の心理。建設業許可を取りたい事業者が「建設業許可に強い行政書士事務所」と「何でもやります」の事務所を比べたら、前者を選びます。自分の困りごとに直接答えてくれるサイトの方が安心できるのは当然です。
(「対応業務を絞ると、他の案件を逃すのでは」と心配する先生がいますが、実際には専門分野を絞った方がその分野の問い合わせが増え、結果的に売上が上がるケースの方が圧倒的に多い)
費用の目安を載せていない事務所は問い合わせを逃している
行政書士事務所のサイトで最も多い離脱原因が「費用が分からない」です。「報酬額はご相談ください」「お見積もりいたします」としか書いていないサイトは、訪問者にとってハードルが高い。
行政書士の報酬は案件の難易度や地域によって幅がありますが、目安すら出さないのは逆効果です。日本行政書士会連合会が公表している報酬額統計を参考にすれば、おおよその相場観を示すことは可能です。
たとえば「建設業許可(新規・知事許可) 10〜15万円」「在留資格認定証明書交付申請 10〜20万円」「遺産分割協議書作成 5〜8万円」のように、最低ラインの目安を提示するだけでいい。訪問者が知りたいのは正確な金額ではなく、「自分の予算感と大きくずれていないか」の判断材料です。
料金ページを作っただけで問い合わせが1.5倍になった事務所もあります。しかもそこから来る問い合わせは「だいたいの金額を理解したうえで連絡してくる」ため、面談後の成約率も高くなる。
代表紹介は「なぜ行政書士になったか」が効く
行政書士を選ぶとき、依頼者が気にするのは「この先生は信頼できるか」です。資格や経歴の箇条書きだけでは人柄は伝わりません。
代表紹介ページで効果があるのは、行政書士になった理由や、仕事で大事にしていることを自分の言葉で書くことです。「建設会社で現場監督をしていた経験から、建設業の許認可を専門にした」「外国人技能実習生の受け入れに関わったことがきっかけで入管業務に携わるようになった」。こうした背景があると、読んだ人は「この先生は自分の業界のことを分かっている」と感じます。
写真も重要です。事務所のデスクで仕事をしている自然な写真の方が、スーツの証明写真より親近感が出ます。(行政書士事務所のサイトでフリー素材の写真を使っているところがまだかなりあります。あれは完全に逆効果です)
お客様の声は「同じ状況の人のエピソード」が響く
「対応が丁寧でした」「先生の人柄が良かったです」。こういうお客様の声はよく見ますが、問い合わせにつながる力は弱い。訪問者が知りたいのは、「自分と同じような状況の人が、この事務所に頼んでどうなったか」です。
「建設業許可を取りたかったが、自分で申請するには書類が多すぎて途方に暮れていた。○○先生に頼んだところ、必要書類の準備からすべてやってもらえて、2ヶ月で許可が下りた」。こういう具体的な声は、同じ悩みを持つ人の背中を押します。
お客様の声を集めるときは、アンケート用紙を渡すだけでは薄い内容しか返ってきません。15〜30分ほど時間をもらってインタビュー形式で聞き取る方が、具体的なエピソードが引き出せます。
サイト全体のページ構成
行政書士事務所のサイトに必要なページは、トップページ、代表紹介、業務内容(分野別3〜5ページ)、料金、お客様の声、お問い合わせの計8〜12ページです。これ以上増やすと管理が追いつかなくなるし、これより少ないと情報不足で離脱されます。
トップページでは「何の専門家か」を3秒で伝える。「建設業許可と在留資格の申請に強い行政書士事務所」のようなキャッチコピーをファーストビューに入れるだけで、訪問者は「自分に関係のある事務所かどうか」を即座に判断できます。
事務所の理念や沿革をトップページの目立つ位置に置いている行政書士事務所は多いですが、それは訪問者が最初に知りたい情報ではありません。理念は代表紹介ページに書けば十分です。
最後に
行政書士事務所のホームページは、「許認可全般対応」と広く構えるよりも、得意分野を絞って業務別ページを作った方が問い合わせにつながります。建設業許可、在留資格、相続、会社設立。自分の強みに合った分野のページを充実させ、費用の目安を明記し、代表の人柄が伝わる紹介ページを作る。この基本構成ができていれば、サイトは「名刺代わり」ではなく「営業ツール」として機能します。
すでにホームページを持っていても、構成を見直すだけで問い合わせ数が変わることは多いです。
サイシアでは、行政書士事務所のホームページ制作を専門分野の一つとして手がけています。「今のサイトを改善したい」「新しく作りたいが何から始めればいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。
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