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クリニックのHP制作費用の相場

クリニックのホームページ制作にいくらかかるのか。制作費の相場、診療科目数やWeb予約連携で変わる費用、月々のランニングコスト、開業前のスケジュール感を解説します。

クリニックのHP制作費用の相場

クリニックのホームページ制作費は30〜100万円が相場

クリニックのホームページ制作にかかる費用は、おおむね30万〜100万円の範囲に収まります。この幅が出る主な要因は、診療科目の数、Web予約システムとの連携、写真撮影の有無、デザインのカスタマイズ度合いです。

「ホームページぐらい10万円でできるだろう」と思っている院長は少なくありませんが、10万円以下で作れるのはテンプレートそのままのサイトです。診療科目ごとのページを作り、予約導線を設計し、医療広告ガイドラインに沿った原稿を整えるとなると、30万円が現実的な下限になります。

一方で200万円以上の見積もりが出てくるケースもあります。動画制作、多言語対応、オリジナルイラストの制作、大規模なブログシステムの構築など、オプションを積み上げた結果です。開業時に本当に必要かどうかは冷静に判断してください。(開業資金が限られている中で、ホームページに200万円かけた結果、内容がスカスカだった、という話は実際にあります)

費用の内訳は「設計・デザイン・実装・原稿」の4つに分かれる

制作費用の中身を分解すると、大きく4つの項目になります。

設計とデザインが費用の半分近くを占める

サイトの設計(どんなページを何ページ作るか、導線をどう設計するか)とデザインが、制作費全体の40〜50%を占めるのが一般的です。設計フェーズでは、ターゲットとなる患者層、周辺の競合クリニック、強みをどう打ち出すかを整理します。この工程を省くと「きれいだけど予約につながらないサイト」ができあがります。

デザインは、トップページのデザインを1案作り、確認・修正を経て各ページに展開する流れです。修正回数が増えると追加費用が発生する制作会社もあるので、契約時に確認しておいてください。

実装(コーディング)はページ数で変動する

デザインをもとに実際のWebページとして組み上げる工程です。5ページ程度のシンプルなサイトと、15ページ以上ある多科目クリニックのサイトでは、工数が2〜3倍違います。スマートフォン対応は今やどの制作会社でも標準対応ですが、念のため見積もりに含まれているか確認してください。

原稿制作は自分で書くか、任せるかで費用が大きく変わる

各ページの文章を誰が書くかで費用が変わります。院長が自分で書けば原稿費はゼロですが、文章を書くのが苦手な方、忙しくて時間が取れない方は制作会社にライティングを依頼する形になります。原稿制作を含めると、10〜20万円程度の上乗せが一般的です。

医療系のホームページは、医療広告ガイドラインに沿った表現にする必要があります。一般的なライターではなく、医療系サイトの制作実績がある会社に依頼した方が安全です。ガイドライン違反で行政指導を受けるケースも実際に起きているため、ここは節約すべきポイントではありません。

診療科目の数でページ数と費用が変わる

内科単科のクリニックと、内科・小児科・皮膚科・アレルギー科を標榜する多科目クリニックでは、必要なページ数が大きく変わります。

単科クリニックの場合、トップページ、医師紹介、診療内容、アクセス、予約の5ページ前後で完結します。制作費は30〜50万円程度。一方、4〜5科目を標榜するクリニックでは、科目ごとの詳細ページ、対応疾患の一覧、それぞれの科目に合わせたFAQなどが加わり、10〜15ページ規模になります。この場合は50〜80万円が目安です。

科目数が多いほどSEO(検索対策)の面では有利になります。「渋谷 小児科」「渋谷 皮膚科」のように、科目ごとのキーワードでそれぞれのページが検索結果に表示される可能性があるからです。ただし、中身の薄いページを量産しても効果はありません。各科目のページにしっかりした情報量を持たせることが前提です。

Web予約システムとの連携で10〜30万円の追加が発生する

クリニックのホームページでWeb予約に対応するには、予約システムとの連携が必要です。この連携方法と費用感を整理します。

既存の予約システムへのリンクだけなら追加費用はほぼゼロ

すでにデジスマ診療、EPARK、ドクターキューブなどの予約システムを契約している場合、ホームページに予約ボタンを設置してそのシステムのページに飛ばすだけであれば、追加費用はほとんどかかりません。ボタンのデザインと配置を調整する程度の作業です。

予約システムをホームページに組み込む場合は10〜30万円

予約画面をホームページ内に埋め込んで、サイトから離脱させずに予約を完結させる場合は、実装費用として10〜30万円程度がかかります。患者にとってはページ遷移が少なくなる分、予約完了率は上がります。

予約システム自体の月額利用料もランニングコストとして考慮する必要があります。月額1万〜3万円が相場です。ただし、予約の電話対応が減ることでスタッフの負担が軽くなるため、人件費との比較で見れば十分にペイするケースが多いです。(受付スタッフが電話対応に追われて他の業務ができない、というクリニックは少なくありません)

写真撮影はプロに頼んで3〜8万円

クリニックのホームページで使う写真は、院の印象を大きく左右します。院内の清潔感、医師やスタッフの雰囲気、設備の充実度。これらを伝えるのは文章よりも写真の方が圧倒的に効果的です。

プロのカメラマンに撮影を依頼する場合の費用は3〜8万円が相場です。撮影時間は2〜3時間程度。外観、受付、待合室、診察室、処置室、医師のプロフィール写真を一通り撮影してもらいます。

制作会社によっては撮影費を制作費に含めているところもあれば、別途見積もりになるところもあります。見積もり段階で確認してください。撮影費を惜しんでスマートフォンで撮った暗い写真を使っているクリニックのサイトは、正直なところ印象が良くありません。開業時の投資としては優先度の高い項目です。

ランニングコストは月額5,000〜3万円

ホームページは作って終わりではありません。毎月のランニングコストが発生します。

サーバー・ドメインの維持費が月額1,000〜3,000円。これはどんなサイトでも必ずかかる費用です。制作会社に保守管理を依頼する場合、月額5,000〜2万円が相場です。保守管理の内容は、サーバーの監視、セキュリティアップデート、軽微な修正対応などが含まれます。

年末年始の休診案内、診療時間の変更、新しい医師の着任、予防接種のお知らせなど、サイトの更新が必要になる場面は定期的に発生します。自分で更新できる仕組みになっているか、更新を制作会社に依頼する場合の費用はいくらか。この点は契約前に確認しておくべきです。

CMSと呼ばれる管理システム(WordPressが代表的です)を使えば、お知らせの投稿や診療時間の変更程度は自分で行えます。ただし、デザインの変更やページの追加は技術的な知識が必要になるため、制作会社のサポートが必要な場面は出てきます。

開業前のスケジュールは「開業3ヶ月前」に制作を始める

新規開業のクリニックの場合、ホームページの制作スケジュールは開業の3ヶ月前に着手するのが理想です。

制作期間の目安

設計・デザインに3〜4週間、実装に2〜3週間、原稿の執筆・確認に2〜3週間、テスト・修正に1〜2週間。合計で2〜3ヶ月が標準的な制作期間です。

ここで注意したいのが、原稿の確認にかかる時間です。制作会社が原稿を書いても、内容の正確性は院長が確認する必要があります。開業準備で忙しい時期に原稿確認が後回しになり、スケジュールが2〜3週間ずれ込むケースは頻繁に起こります。

開業日にホームページが間に合わないと、患者が事前にクリニックの情報を調べられず、開業直後の集患に影響が出ます。内覧会の告知もホームページがないとできません。開業準備の中で優先度を上げて取り組んでください。

開業前に最低限公開しておくべき情報

開業日まで時間がない場合、フルスペックのサイトが間に合わなくても、最低限の情報を載せたページを先に公開する手があります。院名、診療科目、開業日、住所、電話番号、地図。これだけでも1ページにまとめて公開しておけば、Googleマップの情報と紐づけられますし、患者が「このクリニックは実在する」と確認できます。残りのページは開業後に順次追加していく。(完璧なサイトを目指して開業日に何も公開できないより、最低限の情報でも先に出す方がはるかに良いです)

制作会社選びで見るべきポイントは「医療サイトの実績」と「ガイドライン対応」

クリニックのホームページ制作を依頼する際、費用だけで制作会社を選ぶのは危険です。

最も重視すべきは、医療系サイトの制作実績があるかどうか。医療広告ガイドラインを理解していない制作会社に依頼すると、公開後にガイドライン違反が発覚して修正が必要になるケースがあります。厚生労働省の医療広告に関する事例解説書では、実際の違反事例が多数紹介されています(出典 厚生労働省 医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書)。

制作会社を比較する際は、過去の医療サイト制作実績を見せてもらう、ガイドライン対応のチェック体制があるか確認する、修正対応の回数と費用を事前に決めておく、公開後の保守管理プランを確認する。この4点を押さえておけば大きな失敗は避けられます。

安さだけで海外の制作会社やフリーランスに発注し、ガイドライン違反のサイトが出来上がってしまったという相談を受けることがあります。修正費用で結局倍以上かかってしまう。最初からガイドラインを理解している会社に依頼する方が、トータルコストは抑えられます。

最後に

クリニックのホームページ制作費用は、30〜100万円が現実的な相場です。費用を大きく左右するのは診療科目数、Web予約との連携、原稿制作の範囲、写真撮影の有無。この4つの変数を把握しておけば、見積もりの妥当性を判断できます。

開業前のクリニックは、開業3ヶ月前に制作を始めるのが理想です。スケジュールが厳しい場合でも、最低限の情報だけ先に公開する方法はあります。

サイシアでは、医療広告ガイドラインに準拠したクリニックのホームページ制作を承っています。費用感やスケジュールのご相談も含めて対応していますので、クリニック向けHP制作のサービスページからお問い合わせください。

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