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ChatGPTに自社を出す手順

「ChatGPTに自社のことを聞いたら、ライバル会社の名前ばかり出てくる」という相談が増えています。ChatGPTやGeminiが何を材料に答えているのかを踏まえて、自社の名前が候補に挙がるようにするための実務的な手順を整理します。

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「ChatGPTに自社のことを聞いたら、競合の名前ばかり出る」という相談

「ChatGPTで『○○県の△△業の業者を教えて』と聞いたら、競合の名前ばかり出てきて、うちの名前が出ない」。ここ半年でこの相談が一気に増えています。

ホームページもあるし、Googleの検索でもそれなりに上位に出ているのに、ChatGPTでは候補に挙がらない。理由はシンプルで、ChatGPTやGeminiが答えを組み立てるときに見ているのは、Googleの検索順位とは別の材料だからです。

ここでは、自社の名前がChatGPTやGeminiの回答に出てくるようにするための、現実的な手順を整理します。SEOとは別の発想が必要になります。

ChatGPTが見ているのはWeb全体に散らばる「会社名と業務」の言及

まず仕組みの話から。ChatGPTやGeminiが「○○の業者を教えて」と聞かれたときに参照しているのは、自社サイトだけではありません。ニュース記事、業界メディア、ブログ、SNS、Googleビジネスプロフィール、地図サービス、口コミサイト。Web全体に散らばっている「会社名+業務内容」の言及を集めて、関係が強そうなものから候補として挙げていきます。

つまり、自社のサイトをいくら立派に作っても、Webの他の場所に自社の名前が出ていないと、ChatGPTの目には「Web上の存在感が薄い会社」として映ります。一方、自社サイトはそこそこでも、業界メディアや取引先のサイトで何度も名前が言及されている会社は、AIから見ると「この分野で実績のある会社」として認識されやすくなります。

ここを理解すると、やるべきことが見えてきます。

自社サイトに「何屋なのか」を1行で書く

意外に抜けているのが、自社のホームページに「何の会社なのか」が明示的に書かれていないケースです。

トップページの最初に見える画面に業種と地域を入れる

サイトのトップページを開いて、最初に見える画面の中に「○○県で△△業を営んでいる××会社」と読み取れる文章があるか。「私たちは新しい価値を創造します」のような抽象的なキャッチコピーだけでは、AIに「この会社の業種」を読み取らせるのは難しいです。

「東京都江東区で税理士事務所を運営する○○会計」のように、業種・地域・社名がセットで書かれていると、AIにとって扱いやすい情報になります。

ページのタイトル部分にも社名と業種を入れる

ブラウザのタブに表示される文字(タイトルタグ)にも、社名と業種が入っているかを確認してください。「Home」「Welcome」だけになっているサイトが、いまだに少なくありません。

ここも「○○会計|東京都江東区の税理士事務所」のように、社名と業種・地域を含めるのが基本です。

他のサイトに自社の名前を出す活動を並行して進める

自社サイトの整備が終わったら、次は外側です。AIが参照する材料を、Web上に増やしていきます。

Googleビジネスプロフィールを正確に登録する

Google検索で会社名を入れたときに右側に表示される情報枠。これがGoogleビジネスプロフィールです。住所・電話番号・営業時間・カテゴリ・写真を正確に登録するだけで、AIから見た自社の信頼度は大きく上がります。

特に「カテゴリ」(業種分類)を正しく設定しているかは重要です。「税理士事務所」「整骨院」「葬儀社」など、自社の主業務に合うものを選んでください。

業界メディアへの寄稿や取材を狙う

業界の専門メディアやニュースサイトに、社名つきで記事が出る。これがChatGPTやGeminiにとって、最も強い参照材料になります。寄稿の機会を取りに行く、地域メディアに事業の紹介を打診する、業界団体の発信に名前を出す。地味ですが、これが効きます。

「メディア露出」というと大手向けの話に聞こえますが、地域の商工会議所のサイト、業界団体のメンバーリスト、士業の連合会のページに名前が掲載されているだけでも、AIから見れば十分な参照材料です。

プレスリリースは月1〜2回出す価値がある

新サービスの開始、新しい取り組み、地域への協力。何かしらの動きがあるたびに、PR TIMESのようなプレスリリース配信サービスで発信しておくと、配信先の各メディアに記事として残っていきます。これがWeb上の自社の言及量を地味に増やしていきます。

1回数万円かかりますが、月1〜2回のペースで続けていると、半年後にはAIの認識が明らかに変わります。

自社サイトのブログでは「事例+会社名+業務内容」をセットで書く

自社のブログ記事も、書き方を少し変えるだけで、AIに拾われやすくなります。

抽象論ではなく事例の数字と社名を入れる

「○○のメリット5つ」のような抽象的な記事は、AIにとってどの会社が書いても同じに見えます。一方、「東京都江東区の○○会計が、創業10年の建設会社の決算書を組み替えて、銀行の評価が上がった事例」のように、自社名・業種・具体的な行動・結果がセットで書かれていると、AIは「この事例はこの会社が手掛けた」と紐づけて記憶します。

少し冗長に感じるくらい、社名と業務を繰り返し書いておくのがコツです。

「○○について解説」より「○○について○○会社が解説」のほうが効く

記事のタイトルや導入文で、自社の名前と立場を明示しておく。これだけで、その記事がAIに引用されたときに、社名つきで言及される確率が上がります。

ChatGPTやGeminiが見ているのは数ヶ月前のWebの状態

もう一つ大事な前提として、ChatGPTやGeminiが参照しているWebの情報は、リアルタイムではないことが多いです。学習データのタイミング次第で、数ヶ月〜1年前のWebの状態を元に答えていることがあります。

つまり、今日プレスリリースを出したからといって、明日からChatGPTで自社の名前が出るわけではありません。半年〜1年のスパンで、地味な発信を続けていく必要があります。逆にいうと、いま手をつけ始めると、来年の今頃には明らかな差が出ます。

月1回「ChatGPTで○○の業者を教えて」と聞いて自社が出るか確認する

ここまでやったら、月1回くらいのペースで、実際にChatGPTやGeminiに自分で聞いてみてください。「東京都江東区の税理士で、建設業に強いところを教えて」のように、自社のターゲットが聞きそうな質問を投げます。

候補の中に自社の名前が出てきたら、施策が効き始めている証拠です。出てこなければ、まだ材料が足りない、もしくは自社サイトでの業務の言語化が弱い、というシグナルです。

毎回完璧な答えは返ってきませんが、傾向として「徐々に出るようになってきた」「業界カテゴリが変わった瞬間に出るようになった」という変化は読み取れます。

最後に

ChatGPTやGeminiに自社の名前を出してもらうには、SEOとは別の発想が必要です。Web全体に「自社の社名と業務の組み合わせ」を撒いておく作業、と捉えるのが分かりやすいです。

ただ、ここで一つ補足しておくと、AIに引用されること自体がゴールではありません。AIに名前を出してもらった結果として、見込み客が会社名で指名検索をして、直接ホームページに来てくれる。その流れが作れて初めて、売上に効きます。引用される回数だけを追いかけても、問い合わせが増えなければ意味がない、というのが本来の見方です。

自社サイトでの業種の明示、Googleビジネスプロフィールの整備、業界メディアへの掲載、プレスリリース、ブログでの事例発信。地味ですが、これを半年〜1年続けると、AIから見た自社の存在感も、指名検索の数も、両方ゆっくり伸びていきます。

サイシアでは、AI時代の指名検索を増やすためのコンテンツ設計と発信支援をご相談いただけます。「ChatGPTで自社が出ない原因の診断」だけでも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

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