Real Estate

ポータル依存から自社集客へ

SUUMOやHOMES、アットホームに掲載料や反響課金を払い続けるより、自社サイトで直接の来店予約や問い合わせを集めるほうが長期的には得策です。ポータルのメリットと限界を整理し、自社集客へ少しずつ切り替える進め方を解説します。

ポータル依存から自社集客へ

ポータル経由の反響には、掲載料と反響課金がついて回る

賃貸や売買の物件を扱っていれば、SUUMO・HOMES・アットホームといった不動産ポータルへの掲載は当たり前になっています。多くの人が部屋探しや物件探しの最初にこれらのサイトを開くため、掲載すれば一定の反響が入ってきます。物件を露出させる場所として、いまも有効な手段です。

ただ、ポータル経由の反響には必ずコストがついて回ります。物件の掲載枠に応じた月々の掲載料がかかるタイプ、問い合わせ1件ごとに費用が発生する反響課金のタイプ、その両方というケースもあります。掲載する物件が増えるほど、反響が増えるほど費用は積み上がり、繁忙期には広告費が一気にふくらむ構造です。

ポータルが悪いわけではありません。問題は、ポータルに頼りきると、いつまでも掲載料と反響課金を払い続けることになり、自社で反響を集める力が育たないことです。

ポータル依存のもう一つのリスク

費用以外にも、ポータルに頼りきることにはリスクがあります。

一つは、価格と条件で横並びに比較されやすいことです。ポータルでは同じエリアの物件が一覧で並ぶため、利用者は家賃や価格、駅からの距離だけで比べます。同じ物件を複数社が掲載していることも多く、その会社を選ぶ理由が伝わりにくくなります。値段勝負に巻き込まれやすいのがポータルの構造です。

もう一つは、お客様との接点をポータルに握られることです。反響はポータルを通して入り、問い合わせの経路もポータル側にあります。掲載をやめた瞬間に、これまで積み上げた反響の流れがゼロに戻ってしまいます。

自社集客の柱は3つ

だからといって、いきなりポータルをやめる必要はありません。ポータルからの反響を受けつつ、並行して自社での集客力を育てていく。これが現実的な進め方です。自社経由の反響が増えてきたら、ポータルへの依存度を徐々に下げていきます。

自社で反響を集めるための柱は、大きく3つです。

Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)を整える

「○○市 賃貸」「○○駅 不動産」で検索すると、検索結果の上部にGoogleマップと店舗の一覧が表示されます。この地図まわりの対策はMEOと呼ばれ、ここに自社が出てくれば、ポータルを経由せず直接の来店予約や電話が入ります。費用はかかりません。店舗情報を正確に登録し、店内やスタッフの写真を追加し、口コミを集めて丁寧に返信する。これだけでマップ経由の反響が生まれます。

地域と物件エリアを絞ったページを自社サイトに作る

ポータルに載せている物件情報だけでなく、エリアの解説ページを自社サイトに用意します。「○○市で賃貸を探すときのポイント」「○○エリアの相場と住みやすさ」といった、地域を絞った内容です。こうしたページは「○○市 賃貸 相場」のような検索で自社サイトが上位に出やすく、物件が入れ替わっても資産として残ります。物件そのものだけでなく、エリアの情報で選ばれる状態をつくります。

来店予約・LINE・問い合わせの導線を整える

サイトを訪れた人が迷わず連絡できるよう、来店予約フォームやLINE、電話ボタンをわかりやすく置きます。とくにLINEは、気軽に相談したい層と相性が良く、その後のやり取りも続けやすいのが利点です。スタッフの人柄や街の情報をブログやSNSで発信していけば、物件条件だけでない「この会社に相談したい」という指名につながります。

判断は「反響1件あたりの費用」で比べる

自社集客に切り替えるかどうかを判断するときは、反響1件あたりにいくらかかっているかで比べます。

ポータルは、月々の掲載料と反響課金を反響件数で割れば、1件あたりの費用が出ます。一方、自社集客はGoogleマップなら費用ゼロ、サイトの整備や運用にかかる費用も、件数が増えるほど1件あたりは下がっていきます。

最初のうちは自社経由の反響は少なく、ポータルのほうが効率が良く見えるかもしれません。ただ、自社集客は積み上げ型です。エリアページや口コミ、指名検索が育つほど、追加費用のかからない反響が安定して入るようになります。半年から1年の単位で見れば、自社集客のほうが費用対効果は高くなっていきます。

最後に

不動産ポータルは、物件を多くの人の目に触れさせる手段として、いまも有効です。ただ、そこに頼り続けると掲載料と反響課金を払い続けることになり、お客様との接点もポータルに握られたままになります。

Googleマップを整え、地域とエリアを絞ったページを自社サイトに作り、来店予約やLINEの導線を用意する。この3つを並行して進めれば、ポータルへの依存度を少しずつ下げ、掲載料や反響課金に左右されない集客の土台ができます。いきなりやめるのではなく、併用しながら切り替えていくのが安全です。

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